ミトロプーロス ニューヨークPO チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」

蘭Philips。Hi-Fi Stereo。1960年代中頃のプレスだろうか。

推薦度:★★★★★★☆ 勢いが特徴の演奏
秘蔵度:★★★★☆☆☆ Hi-Fi Stereo盤は貴重である

チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 (Tchaikovsky Symphony No.6)

指揮:デミトリ・ミトロプーロス、ニューヨークPO (Cond: D.Mitropoulos, New York PO)

推薦度:★★★★★★☆ 勢いが特徴の演奏
秘蔵度:★★★★☆☆☆ Hi-Fi Stereo盤は貴重である

ニューヨークフィルの機能を活かした演奏で、感情などは一切排して、交響曲を演奏している姿勢がうかがえる。スピード感があり、スリリングでもある。しかし聞いていてミトロプーロスは悲愴が好きだったのだろうか?という疑問も出てくる。もしかしたら楽譜から読み取れる曲としての評価はしていた一方で、感情をむき出しにした演奏に対抗したかったのだろうか。そんなことを考えさせられる演奏だと思う。とにかく音の強弱、強さ、各パートのバランス感覚など、他の演奏家には見られないどぎつい部分もあるのだが、感情を込めるような感じが一切しないのである。ちなみに四楽章の最後の盛り上がりの部分、テンポがアンダンテに戻る直前のトランペットが上がりきった後になんと引き続きそのトランペット下降音型を繰り広げるという荒業も繰り出している。

第1楽章その1
第1楽章その2
第3楽章
第4楽章