独Grammophon。1.56。スパイラル。フラット。1950年後半のプレス
推薦度:★★★★☆☆☆ 異様な低姿勢の迫力
秘蔵度:★★★★★☆☆ 重量感のある音が良い



ベルリオーズ 幻想交響曲 (Berlioz Symphonie Fantastique)
指揮:イーゴリ・マルケヴィッチ、ベルリンPO (Cond: I.Markevitch, Berlin PO)
推薦度:★★★★☆☆☆ 異様な低姿勢の迫力
秘蔵度:★★★★★☆☆ 重量感のある音が良い
録音の良しあしも考えるとマルケヴィッチとしては後年のラムルーとの共演を採るべきだろう。その鮮やかな演奏に比べるとベルリンフィルとのこの共演は、重心が低く不気味なくらい迫力と薄暗さを感じる。ただし、少し空回り感もあり、いまいちオーケストラのノリが悪いような気もするのは他流試合だったからであろうか。オッテルローも同時期にベルリンと幻想を録音しているが、ハーグフィルとの演奏と比較すると、やはり他流試合という印象も拭いきれない。となると当時のベルリンフィルは、フルトヴェングラー治世以後、カラヤン時代に変わっていく過渡期において、自分たちに合う指揮者を選択していたのかもしれない。この時期いろいろな人が同じ曲をベルリンフィルと録音していたりするわけで、そのように勝手に思ってしまう。